COLUMN家づくりコラム

近年増加している豪雨や台風。風害・水害に強い家とは vol1

イエタッタ編集部
2022.07.11

地球温暖化の影響により、近年増えているといわれる豪雨や台風。環境の変化により、今後も異常気象が起こる可能性があるとされています。住宅への被害を防ぎ、家族の安心・安全を守るためには、十分な対策が必要です。水害や風害に強い家とはどんな家でしょうか。新たに家を建てる際、気をつけるべきポイントなどについてお伝えします。


◆強風の目安。風の強さが人や建物などに与える影響は?
天気予報で使われる「強い風」「猛烈な風」などの用語。実際にどんな影響があるのかについて、気象庁の「風の強さと吹き方」を見ると詳しく解説されています。悪天候時に対策をとる際に参考にしてみてください。


「やや強い風」 平均風速(m/s)10以上15未満、およその時速~50km

速さの目安は、一般道路の自動車。風に向かって歩きにくくなり、傘がさせない状態。樹木全体や電線が揺れ始めます。建造物については、樋(とい)が揺れ始める程度です。


「強い風」 平均風速(m/s)15以上20未満、およその時速~70km

速さの目安は一般道路の自動車から高速道路の自動車まで。風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る風です。高所での作業は極めて危険。電線が鳴り、看板やトタン板が外れ始めます。建造物は、屋根瓦がはがれるものがあり、雨戸やシャッターが揺れます。


「非常に強い風」 平均風速(m/s)20以上25未満、およその時速~90km
速さの目安は高速道路の自動車程度。何かにつかまっていないと立っていられない、飛来物によって負傷する恐れも出てきます。屋外では細い木の幹が折れたり、根の貼っていない木が倒れ始めます。看板の落下や飛散、道路標識の傾きなども起こりえます。建造物に関しては、屋根瓦や屋根葺材が飛散するものがあり、固定されていないプレハブなどは移動、転倒。ビニールハウスのフィルムなどが広範囲に破れることも。さらに、平均風速(m/s)25以上30未満、およその時速~110kmに及ぶ場合も「非常に強い風」に分類。速さは高速道路の自動車から特急電車までが目安とされています。この場合は屋外での行動は極めて危険。固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれたり、養生の不十分な仮設足場の崩落が起こります。

 


「猛烈な風」
猛烈な風は、平均風速(m/s)30以上35未満、およその時速~125km、平均風速(m/s)35以上40未満、およその時速~140km、平均風速(m/s)40以上、およその時速
~140km~の3パターンを指します。速さの目安は特急電車程度。屋外の行動は極めて危険な状態です。


平均風速(m/s)30以上35未満は、非常に強い風と同様、細い木の幹が折れたり、看板の落下や飛散などが起こります。走行中のトラックが横転したり、固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれます。

平均風速(m/s)35以上40未満、およその時速~140kmの場合は、多くの樹木が倒れる、電柱や街灯で倒れるもの、ブロック塀で倒壊するものが出てくるなどの影響を及ぼします。
建造物に関しては、外装材が広範囲にわたって飛散し、下地材が露出するものがあるといわれています。


平均風速(m/s)40以上、およその時速~140km~の場合、住家が倒壊する、鉄骨構造物でも変形するものがあるなど、非常に大きな影響があると予想されます。


◆風害・水害への対策を万全にするには、立地も重要
豪雨や巨大台風による被害を最小限に抑えるためには、住まいをどこに構えるかというのも重要になってきます。障害物のなく風の影響を受けやすい海沿いや、大雨による増水の危険性がある河川沿い、土砂災害の危険性がある急な傾斜の山が近い土地など、周囲の環境をチェック。また、周辺よりも低くなっている土地などは、水害の影響を大きく受けるため、地形の高低差もチェックするべきポイントです。
新築を建てる際は、国土交通省「ハザードマップポータルサイト~身のまわりの災害リスクを調べる~」(https://disaportal.gsi.go.jp/)などを参考に、立地について考えてみましょう。


いつ発生するか分からない、台風や豪雨などの被害。新築を考える際や、リノベーション時にしっかりと対策しておきたいですよね。今回は、風の強さが与える住宅への影響の目安や、立地の重要性についてお伝えしました。次回は、風害や水害に強い家をつくるためにできることは何か。住宅に施すべき対策について紹介します。

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