COLUMN家づくりコラム

薪ストーブのはなし②薪ストーブの燃料、薪について

イエタッタ編集部
2021.12.09

その名の通り、薪を利用して空間を温める薪ストーブ。石炭や石油などの燃料と比べて環境に優しいことが分かっており、今注目を集めている暖房器具です。今回は、そんな薪ストーブの燃料となる薪の種類などについてお伝えします。

 

薪の種類は大きくわけて広葉樹と針葉樹の2種類。それぞれに特性があります。メリット、デメリットは何でしょうか。

 

 

◆広葉樹

堅い木の広葉樹は、密度が高くて火持ちが良いのが特徴。燃焼時間がゆっくりとしているので、燃費がいいといわれています。火持ちが非常に良く、火力調節がしやすいというメリットもあります。しかし、逆に着火しづらいのが特徴。広葉樹に火を付ける場合は、細めのサイズを使用しなければなりません。ただし堅くて細かく割るのは少々大変です。

素材はナラ、ケヤキ、サクラなど。いずれも火持ちがよく、火力も強い木材です。

 

◆針葉樹

広葉樹に比べて軟らかい木の針葉樹は、密度が低いため燃え尽きてしまうのが早いという特徴が。そのため、薪ストーブで使用する場合は、追加で投入する回数が多くなります。しかし、樹脂など油分が多く含まれており、焚き付けに使うのに最適。着火性がよく熱量もあります。しっかりした温度調整をしないと、急激な温度の上昇でストーブ本体を破損させてしまうことになるので注意が必要です。

素材としては、スギやヒノキ、マツなどが燃料の薪として使われます。いずれも火付き、火持ちが良い木。スギはやわらかいので薪割りがしやすいのも魅力です。アウトドアで使用する人も多い木材です。

 

双方の特性を活かして、着火には針葉樹の薪を、炉内の温度が上がった段階で広葉樹の薪を投入するのがおすすめです。触媒式のストーブは、すすやタールが触媒につくことで不具合を起こすため、針葉樹の薪が使えないことも。製品によっては針葉樹を問題なく継続して燃料としてつかえる高機能のものもあるので、性能を見て購入の判断を。

 

また薪は十分に乾燥しているものを使う必要があります。水を多く含んでいると、その蒸発に熱が奪われるため燃費が悪くなるからです。含水率20%以下が理想とされています。原木を使う場合などは、1~2年の乾燥が必要になります。

 

木の種類によって、燃焼するときの音や香りが異なります。特にサクラなどバラ科の木材は、燃やすといい香りがします。それらの違いを比べてみるのもおもしろいですよね。

薪を使うデメリットといえば、確保や保管が大変というところ。湿気をさけなければならないので、管理に苦労する場合もあります。それでも、体が芯から温まる快適さやパチパチとした心地良い音、炎のゆらめきを眺める癒やしなどなど、薪ストーブには魅力がたっぷり。上手に活用してすてきな薪ストーブライフを送りましょう!

 

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