COLUMN家づくりコラム

自然のパワーを上手に活用!パッシブデザインの住まい  

イエタッタ編集部
2022.03.07

家づくりにおいて、度々耳にする「パッシブデザイン」という言葉。なんとなく省エネの住宅ということは分かっていても、込み入った内容については分からないという人もいるのでは。パッシブデザインの基本について、詳しく紹介します。

 

◆パッシブデザインってどういう意味?

直訳すると「受動的、受け身」という意味を持つパッシブ=passive。家づくりにおけるパッシブとは、太陽光や風など、自然の力を建物に利用する設計方法のことを指します。

用語としてよく使われているのは、パッシブ換気やパッシブソーラー。

 

パッシブ換気

機械に頼ることなく、自然な空気の流れを利用する換気法のこと。室内で暖められた空気は上昇し、冷えた空気は下降。この風圧の差を利用して、床下の給気口から外気を取り込み、屋根に設置された排気口から排出を行います。

 

パッシブソーラーシステム

建物のエネルギー効率を高めることで、昼の間に蓄えた太陽熱を夜の暖房に使用したり、逆に夜間の涼しい空気を昼間の暑さを和らげるために使用できるようにした仕組みのこと。痛風の性能や断熱性、などを高めた建築手法のもと、自然の力を活用するので、通常の動力にかかるコストが不必要で、環境にもやさしいシステムです。

一方で、太陽光発電などの装置を使って太陽エネルギーを取り入れる方法を、アクティブソーラーシステムと呼びます。

 

 

◆パッシブ設計の5つの設計手法

①断熱・気密

断熱性、気密性を高めることで、室内の熱が外に逃げにくく、内と外の温度差が大きくなります。家全体の温度差は小さくなり、冬は床や壁の表面を暖かく保つので快適に。夏は涼しくした室内に外気温が入るのを防ぎます。

 

②日射遮蔽

夏場に重要になるデザイン。室内への日射熱はほとんど窓から入ってきます。この日射熱が、室温上昇に深く関わっているのです。日射をさえぎる軒や庇のデザインを工夫したり、建物の外側に日よけとなるすだれなどを設置。

 

③自然風利用

こちらも夏場に重要になる、外部の風を利用した自然換気。建物内での風や空気の流れを測りながら、窓の大きさや配置を検討。

 

④昼光利用

一年を通して、陽のある日中に快適な明るさを保つ昼光利用の手法。家族が長く過ごす部屋に2面の窓を設けるなどして多くの採光をとったり、入ってきた光をできるだけ建物の奥まで届かせる導光が重要なポイント。

 

⑤日射熱利用暖房(パッシブソーラー利用暖房)

冬場に日射熱を利用して部屋を暖めるデザイン。窓の配置などを工夫して陽の光をしっかりと取り入れる「集熱」、適切な「断熱」、集めた熱をキープする「蓄熱」。これらの調和がとれていれば、快適な室温を保つことができます。

 

これら5つの設計項目をバランスよく達成した住まいがパッシブデザインの住まいです。高断熱・高気密、十分な蓄熱性を持ち、風や陽の光・熱を最大限に活用。自然に寄り添った心地良い暮らしと、環境への配慮が叶うパッシブデザイン。家づくりを検討している方は、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

住宅マッチ診断 診断スタート

住宅マッチ診断 診断スタート

記事一覧に戻る