COLUMN家づくりコラム

人生100年時代。快適なバリアフリー住宅のポイント①

イエタッタ編集部
2022.05.23

高齢化が進む日本。将来に備えてバリアフリーの住宅を建てたり、リノベーションにより既存の住まいのバリアフリー化をはかる家庭が増えています。バリアフリーが必要な部分やそのポイントについてお伝えします。

 

◆バリアフリー住宅とは

バリアフリー住宅とは、障害のある人や介護の必要な高齢者に特化した家というわけではなく、子どもから高齢者まで誰しもが安全で快適に暮らすことができる住まいのことをいいます。生活の動作における負担や支障を取り除き、日々の暮らしを無理なく送ることを目的としています。

 

バリアフリー化については、まずは転倒の危険性やヒートショックなど健康に影響のある部分を改修し、安全性を高めることが重要。さらに、住む人の動線を見極めて整えていくことも大切です。日常の動作における動線が短く、回遊性の高い間取りにすると負担やストレスが軽減されます。

 

 

◆住まいの中で、一般的にバリアフリー化が必要となる部分

・玄関

玄関までの段差を解消したり、玄関ドアを握力や大きな動作を必要としない引き戸に変えるといった工事が主流。車椅子利用者は引き戸であれば無駄な移動をすることなくスムーズにドアの開閉が可能になります。また、カーポートから玄関までスロープを設置したり、鍵の電子錠化や靴の脱着が楽になるよう手すりを設置する場合も。

 

・洗面所・浴室

脱衣時など急激な気温の変化によるヒートショックを防ぐため、断熱性能を高めたり、浴室暖房を設ける。また、転倒を防止するため段差のないシステムバスやすべりにくい床材に変更。移動や動作の負担を軽減するため手すりを設置。また、浴室においても開閉しやすい扉を設置することも重要。入浴中も快適に過ごせるよう、浴室内にベンチを設置するケースもあります。

 

・トイレ

和式の場合は洋式トイレに変更。安全に立ち座りができるよう、体を支えられる手すりを設置。床材は滑りにくく汚れを落としやすい素材に。間取りとしては、寝室とトイレを近づけることで就寝時も利用しやすくなります。

 

・全体

部屋ごとの段差をなくすことで、スムーズに移動できるようにすること。住宅内の温度差によって血圧が大きく変動することで起こるヒートショックを防ぐため、脱衣所や浴室、トイレだけでなく、部屋ごとの温度差を小さくするような対策が必要です。また、場所によっては人感センサー付きの照明を採用するのもおすすめです。

 

年齢を重ねるにつれて心身の機能は衰えていくもの。そんな変化に応じて日常の負担をできるだけ減らして、快適で安全な生活を送るため、バリアフリー化についても若いうちから意識しておきましょう。次回は、バリアフリーリフォームの費用が抑えられる助成金制度などについてご紹介します。

住宅マッチ診断 診断スタート

住宅マッチ診断 診断スタート

記事一覧に戻る