COLUMN家づくりコラム

暮らす人の命を守る、火災に強い家づくりのポイント  

イエタッタ編集部
2022.01.06

年間を通して気を付けなければいけない住宅火災。冬場は特に全国的に火事が多く、ニュースなどでもよく見られます。出火原因が特定できる火災の原因は、室内からの出火が大半を占めています。

 

消防庁「住宅防火 いのちを守る 7つのポイント」では、3つの習慣と4つの対策を掲げています。

 

3つの習慣

・寝たばこは、絶対やめる

・ストーブは、燃えやすいものから離れた位置で使用する

・ガスこんろなどのそばを離れるときは、必ず火を消す

 

4つの対策

・逃げ遅れを防ぐために、住宅用火災警報器を設置する

・寝具、衣類及びカーテンから火災を防ぐために、防炎品を使用する

・火災を小さいうちに消すために、住宅用消火器等を設置する

・お年寄りや身体の不自由な人を守るために、隣近所の協力体制をつくる

 

 

これらは、火事を防ぐための心構えとして持っておくべきものです。では、もしも火事が起こってしまった場合、被害を大きくしないため、住む人の命を守るための、火災に強い家づくりのポイントは何でしょうか。

 

日本の家づくりの基本となっている木造住宅。木造の家は、火災に弱いというイメージを持っている人も少なくないのでは。しかし、すべての木造住宅が火災に弱いというわけではありません。

住宅金融支援機構が定める「省令準耐火構造」の住宅であるかどうかがポイントとなります。省令準耐火構造は、建築基準法で定められている「準耐火構造」に準ずる防火性能のある構造です。

 

 

 

省令準耐火構造の特徴は、

・外部からの延焼防止

隣家などから火が出ても燃え移りにくい、外壁や屋根の耐火性が高い構造。屋根に不燃材料を使ったり、外壁に防火サイディング壁を使うなど

・各室防火

火災発生時、一定時間は室内から火が出にくく、他室に広がりにくいよう区画。耐火性のある石膏ボードなどを利用して対策を行う

・他室への延焼遅延

建物の内部で火災が発生したとき、壁の内側や天井裏などにファイヤーストップ材を設けることで、火の通り道を作らない

 

省令準耐火構造の住宅は、火災のリスクが大幅に下がることから、一般的な住宅と比べて火災保険料が軽減できる場合が多いのもメリットといえます。

 

デメリットとしては、細かく定められた基準を満たすための構造や材料を使う必要があるため、建築費が高くなってしまう場合があること。間取りやデザインが制限されてしまう場合があることなど。

しかし、これから家づくりを行う人は、万が一火災が起こったときのことを想定して、家族の命を守る火に強い家づくりをすることが重要です。

住み心地やライフスタイルと合わせ、防火性・耐火性についても考慮しながら、安全な理想の住まいを叶えてください。

 

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